小児喘息

小児喘息とは？

小児喘息は、子どもが引き起こす喘息のことで、気道が狭くなり息苦しくなる症状が出ます。気道に炎症が起こって発作が起こりますが、子どもは言葉で上手く表現できないので、親が注意深く見守る必要があります。特に、乳児や幼児は、呼吸が浅くてゼーゼーする音が聞こえにくい場合があるため、気をつけなければなりません。唇の状態（白・青・紫）・小鼻の開き具合・呼吸時の胸の凹みなどを観察し、症状を見極めることが大事です。

家が原因で小児喘息になる理由

小児喘息を引き起こす理由は様々ですが、家が原因で起こるケースもあります。家の中でアレルゲンとなるのは、花粉・ペットの毛・ウイルス・ダニ・タバコ・化学物質などです。一般的には、ダニ・ハウスダスト・ペットの毛が原因のケースが多いため、アレルゲンを除去する取り組みが大切です。血液検査などでアレルゲンをある程度知ることができるので、何が刺激を与えているのか突き止めておく必要があるでしょう。

小児喘息から守る家づくりの
ポイント

アレルゲンの除去のために、
埃が溜まりにくく掃除しやすい
間取りにする

小児喘息を悪化させないためには、アレルゲンの除去が必要です。ペットの毛が原因なら居住スペースを分け、落ちた毛をこまめに掃除することが重要です。また、ハウスダストも良くないので、埃が溜まりにくい家具の配置、掃除機をかけやすい動線の確保など、部屋の間取りに気を遣いましょう。忙しい人は、ロボット掃除機の動線を確保した間取りを採用して、掃除を自動化するのも手です。

化学物質をつかわない家づくりを
する

小児喘息を防ぐには、化学物質をつかわない家づくりをするのも大事なポイントです。無添加の家にすることで、アレルゲンを抑えることが出来ます。化学物質は日用品や家具など様々なものにつかわれているため、完全に除去するのは難しいですが、子どもが長時間過ごす家に化学物質を使用しないことで、症状の緩和が期待できます。

調湿効果のある家づくりで、
ウイルスやダニの繁殖を防ぐ

小児喘息を悪化させないように、調湿効果のある家を建てると良いでしょう。アレルゲンがウイルスやダニの場合は、湿度を適切に保つことが重要です。湿度が低くて乾燥しているとウイルスが発生しやすく、反対に湿度が高いとダニが繁殖しやすくなります。高気密高断熱の家は、どちらかというと湿度が低くなりやすいため、調湿効果に優れた家づくりを行う必要があります。

その他、小児喘息のお子さんのためにできること

体調を悪化させないように室温を
一定に保つ

小児喘息は、刺激となるアレルゲンに触れた際も発作を引き起こしますが、体調が悪いときも症状が悪化しやすくなります。風邪を引いているときや疲れているときは、特に注意が必要です。子どもの風邪や疲労感を防ぐには、室温を一定に保つのも効果的です。寒暖差が激しい家は風邪を引いたり、体にストレスがかかったりするので、健康被害をもたらす恐れがあります。

毎日予防対策を取るのが大切で、
室内干しスペースを確保して
おくのも◎

小児喘息はアレルゲンを除去したからといって、急に良くなるものではないため気をつけましょう。症状がない間も気道の炎症は起こっている可能性が高く、毎日対策を講じることが大切です。キレイな環境を維持しやすいように、高性能な換気システムを導入したり、掃除しやすい間取りを採用したりしましょう。また、ダニが繁殖しやすい寝具を洗うのも大切で、気候に左右されずに洗濯できる室内干しスペースを確保したいところです。